2010年/冬、2011年/夏のAndroidスマートフォンはそりゃあ酷かったさ。
何が酷かったって、メモリが少なすぎるんだ。
今回は「Link2SD」というアプリを使って、本体メモリの少なさを劇的に改善というか緩和する方法を紹介したい。
この「Link2SD」、個人的にもお気に入りのアプリさ。
もう本体容量の少なさに泣かなくていい・・かも知れない。
多機能な優れたアプリ「Link2SD」
まず初めに言っておきたいけど、「Link2SD」でメモリ対策をする場合はroot権限が必要。
なのでroot権限じゃない人は諦めてくれ。
どうしてもroot権限を取得したい人は自分で探してみよう!
さてアプリに対して色々なことをできちゃうLink2SDだけど、主な機能は以下の3点だ。
・アプリのリンク作成
・凍結
・システムアプリ/ユーザーアプリの相互変換
※他にもいろいろ。
上記機能だけでも、かなり素晴らしい機能を持ったアプリと言えるだろう。
この中でも「アプリのリンク作成」が今回紹介の機能なんだね。
アプリのリンク作成とは
通常、Android携帯はインストールしたアプリとそのデータを本体のメモリに保存していく。
しかしLink2SDを使うことでアプリのデータに関して、本体ではなくSDカードへ「リンクを作成」することがすることができる。
そして本体に保存されるはずのデータをSDカードに保存することができるようになるんだ。
標準機能の「アプリをSDカードに移動」することとの違いは、SDカードに移動できないアプリに関しても強制的にSDカードに移動したり、データ部分だけをSDカードに置けるところ。
これによって本体メモリは空きを維持することができるワケさ。
ただし、あらかじめSDカードにアプリのデータ用の領域(パーティション)を作っておく必要があったり、root権限が必要だったりと少々、敷居が高いぞ。
それにrootがらみで不具合が起きたり、不安定になる、本体が再起不能になるという可能性もある。
もしもLink2SDを使うなら、それなりのリスクを背負って生きることを覚悟しておこう・・。
とにかくバックアップはしておいた方がいいよね。
準備としてSDカードにパーティションを用意する
リンクを作成するためにはまず、SDカードにアプリのデータ用のパーティションを作らなければならない。
SDカードにパーティションを切る手順もざっくり紹介していこう。
今回はフリーソフトの「EASEUS Pertition Master」を使った。
ところでこのEASEUS Pertition Master、めちゃくちゃ使い勝手いい!
パーティション作成の詳しい手順は前回の記事を参考にしてくれ!
ちなみに、Link2SDがなぜかext2パーティションを認識してくれなかったので、今回はext3パーティションを作ったんだ。
早速リンク作成
まずはroot権限取得済み端末でLink2SDを起動する。
そして、あらかじめ用意したext3パーティションを選択しちゃうよね。
マウントスクリプトとやらが無事に作成されたら、Link2SDを使える。颯爽と本体を再起動しよう。
無事に再起動したら、Link2SDを起動しリンクを作成したいアプリを選ぶ。今回はアプリ本体のサイズも大きめな「SPモードメール」をSD送りにしてやろう。
アプリを選んだら「リンクを作成」をタッチする。
リンクするものを選ぶことができるが、最初からチェックが入っている項目だけで充分だろう。
「OK」で進んでみよう。
これでリンクされたアプリはデータ領域がSDカードに置かれることとなる。
元に戻すときは「リンクを解除」でOKだ。
参考までに比較画像も紹介しておくよ。
空き容量が159MBから・・
236MBに・・ッ!!
私のF-12Cの場合だが、色んなものをSDカードにリンクすることで、空き容量を200MB台まで増やすことができた。
おかげさまで無事にFinal Fantasy3をインストールできたさ・・。
注意
rootでの作業なので危険は少なからずある。必ずバックアップを取っておこう。
また、Link2SDとTitanium Backupを同時に使う場合は挙動が気になるので、充分注意しておこう。
「検索」、「マーケット(Playストア)」、メーカー製プリインアプリ、ウィジェットアプリはリンクしない方がよさそうな気配だ。
なんとなく強制終了になったりすることが多い気がする。
どれが良くてどれがダメかなどは機種によって異なるので自ら切り拓いていくしかないだろう。
それと、SPモードメールについてはLink2SDでアプリ本体をSDカードに置くことはできるが、データに関しては置くことができないので注意だ。SPモードメールには大して効果が無い。SPモードメールの容量対策はまた今度書こうと思う。
いつもの一言
なんて便利なアプリでしょう・・
アプリの凍結目的だけで使うのも便利だ。Titanium Backupでの凍結は有料版だけになっちゃったしさ・・。
バックアップの機能がついたらTitanium超えちゃうかも知れんね、こりゃ。
さてさて・・・2011年夏、キャリアメールが必要な人たちをターゲットとし、キャリアメール含め誰にでも使いやすい機種だと言う雰囲気でガラスマなんて言いながらXperia acroやARROWS kissなどが発売された。
だがその実情は、こうだった。
半年も使えばドコモの後生大事なSPモードメールが火を噴き、そのサイズは人によっては100MBを越える。本体メモリが足りなさ過ぎてプリインストールアプリ以外使えない、もしくはプリインストールアプリすらも使い辛い状況。
本体メモリ不足の影響で動作は緩慢、メモリ不足の通知が24時間体制で表示されるのは真夏の湿度ばりのうっとうしさだ。
SPモードメールのフリーズや強制終了の発生率、回数は、もはや一般人の一日のトイレの回数より多いかも知れない。
メモリが512MBの機種の場合、使える領域は初期状態で200~300MBということも多い。
そんな仕様でありながら、使用頻度の高いSPモードメールアプリが単体で100MB越えしてくる現実。
このアプリがSDカードに移動できないことはご存知のとおりだね。
もはや常軌を逸したラインナップと言っても過言ではないだろう。
「新機種を買わせるための咬ませ犬」、なんて見方をする人もいるかも知れない。
しかし私はこう思う。
「ただの無関心だ」と。
当時のキャリア、特にドコモの上層部は、スマートフォンの特徴などをわかっていなかったんじゃないかな、たぶん。
そしてSPモードメールがこんなに本体メモリを食い荒らしてるなんて今でもわかってないかもね。
それとも彼らはキャリアメールを使ったことが無いのだろうか?
お金の面でも当時の月々サポートは今の機種と比べ、スズメの涙のようなもの。
2年使うことが想定できるものは、それなりのつくりのものにして欲しいわ。
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